【中小企業経営者の心得】会社の規模は、経営者の決断力に比例する理由とは?

1 決して、売上至上主義ではないけれど・・・

今日は、中小企業経営者の心得として、「会社の規模は、経営者の決断力に比例する理由」について考えてみます。
会社の規模の定義は一様ではありませんが、例えば、売上高だとか、従業員数だとか、営業利益だとか、売上高営業利益率だとか、人それぞれではありますが、売上高が大きい程、従業員数が多いというのが一般的です。
売上高営業利益率だとかは、むしろ優良な中堅・中小企業の方が大企業を上回るかもしれませんが、経営者という人種は、売上高至上主義ではないけれど、売上高を大きなKPIとする傾向が強いように感じます。
売上高が大きくなった時、経営者はどのような感覚になるのでしょうか?
例えば、感覚的なのですが、売上高10億円の会社が市場ニーズにマッチして急成長、売上高30億円を超えた場合、見る風景が変わるとある経営者が仰っています。
具体的には、例えば、業界内のパーティだとか、商工会議所等経済団体の賀詞交換会のような席では、売上高が10億円時代には、経営者が主体的に出席者に話しかけに行ってビールを注いで自己紹介をするという具合だったのが30億円超となると、経営者が話しかけるまでもなく、出席者が名刺を手に集まってくれるようになるというのです。
売上高が増えると、製品、商品やサービスを買っていただくお客様が増えるのは当然ですが、それ以上に、仕入先、外注先や諸経費支払先が増えるので、「いつも大変お世話になっております」という声がより多くかかるようになるというわけです。
単純に言うと、増収ペースが早いと、直接の取引先はもちろん、それ以外の地域社会だとか、業界全体だとかを含めたステークホールダーが急増します。
ステークホールダーが増えるということは即ち、その会社が果たすべき社会的責任も重くなります。
不正行為は言うに及ばず、環境負荷の低減といった社会的課題にも取り組む必要が出てきますし、経営者自身も責任もより大きくなります。
決して売上至上主義を言うつもりはありませんが、売上高が増えるということは会社のステージが上がるという効果が期待できます。

2 売上高を伸ばす方法の一つとは?

それでは、売上高の増加策として、どのようなことが考えられるでしょうか?
その答えの一つとして、経営者がより多く「決めること」だと北出は考えています。
一概に「決めること」といっても、何がなんでも突き進むのではなく、「やれ!」or「やめておけ!」を明確に経営判断することです。
「やれ!」or「やめておけ!」の判断の分岐点は、その経営判断によって会社としてリスクを許容できるか否かという点です。
社員、部下から上がってくる案件に対して、「やれ!」or「やめておけ」をジャッジしてわかりやすく指示を出すことが肝要です。
大切なのは、「やめておけ!」をしっかりと決断することが重要です。
「リスクを取ることに臆病な経営者は明確に決断することができません。
当然ながら、業務指示も不明朗になりがちです。
それでは、いつまで経っても、PDCAは回らず、会社の成長スピードは失速します。
儲けとリスクは表裏一体なので、常に勝ち続けることはできませんが、「やれ!」or「やめておけ!」の判断の回数を重ねていくことで、PDCAが回り、ノウハウの蓄積が進むので、「やれ!」の勝率が上がってきます。
北出が関与させて頂いている経営者のキャラクターは人それぞれですが、「やれ!」or「やめておけ!」が明確に指示できる経営者とそうでない経営者との違いは明らかです。
北出の経験則からしても、間違いなく、「やれ!」or「やめておけ!」がはっきりしている経営者は商売の拡大を実現できています。
アフターコロナの世の中、相変わらず戦争も終わりそうもないし、原材料価格は高止まっているし、人件費も上がる一方で、中小企業の外部環境は厳しく、リスクは多種多様に及びます。
そのような中でも、「世の中が悪いから」、「政治がアホやから」と嘆いてみても始まりません。
中小企業経営者の皆さん、リスクをしっかりと評価した上で、「やれ!」or「やめておけ!」を社員、部下に明確に指示することを念頭に置いて、益々の社業発展に邁進しようではありませんか。

【中小企業の銀行対策】万が一にも、アホな担当者に当たってしまった時の対処法とは?も併せてご一読下さい。

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