【中小企業のコロナ対策】コロナからの経営改善は小さな成功の積み重ねである理由とは?
今日は、中小企業のコロナ対策として、コロナからの経営改善は小さな成功の積み重ねである理由について考えてみます。
今日の論点は以下の2点です。
ぜひ、ご一読下さい。
1 一難去ってまた一難
コロナの影響が徐々に収束して、街にはインバウンドが戻り、街の風景はコロナ前のように見えるようになりました。
旅行業界にはお客様が戻り、飲食店では盛大に飲食が繰り広げられています。
ようやく、「やっと元通りやな」と一安心というところですが、残念ながら、そう簡単にはいきません。
物価高による売上原価上昇と人手不足による人件費高騰が、収益を蝕んでいます。
世の中、様々な材・サービスの値上がりは慣れっこにはなっているものの、可処分所得が増えていない分、財布の原資は限られています。
北出がお手伝いしている飲食業でも、20%値上げをしても客単価が20%増加するわけではありません。
必要以上に原価をケチると、敏感なお客様はリピートしてくれません。
コロナが落ち着いたからといっても、一難去ってまた一難がアフターコロナの現実です。
2 アフターコロナに神風は吹かない
原価高、人件費高騰という逆風下の中、中小サービス業がコロナ資金を返済していくのは容易なことではありません。
飲食店であれば出店資金、旅館であれば改装費といったコロナ前からの既往の設備資金借入金を抱えているので、コロナ資金はその上乗せの借入です。
実際、収益力改善計画や経営改善計画の中で策定したアクションプランを一つずつ実行に移していっても、思うように効果が上がらないケースも散見されます。
しかしながら、この事態を打開し、事業を継続し、リファイナンスを実現し、次世代に残せる会社にしていくのが、現世代経営者の責務です。
残念ながら、アフターコロナに神風は吹きません。
アクションプランを着実に実行し、効果測定をしながら、試行錯誤を繰り返していくという地道なやり方しかありません。
アクションプランを実行に移していって、「これでもか、これでもか」とトライを繰り返すことで、徐々に勝率は上がっていきます。
最もダメなのが、元本返済を止めてそれでヨシとして、成り行きに任せて「奇跡でも起きへんかなあ」と祈ることです。
このように、コロナ資金に加えて、既往借入金を含めて、今は元本返済を止めて小さな成功を繰り返しつつ、元本返済を早期に再開して、返済額を増額しリファイナンスを実現することを目指していくことが中小サービス業経営者のなすべきことなのです。